今回のレビュー恐竜は中国Nunm Studio社のBerserker Rex (バーサーカー・レックス)です。
ライセンスを取ってないためバーサーカー・レックスと命名されていますが、どう見ても映画『ジュラシック・ワールド(2015)』に出ていたインドミナス・レックスです。
インドミナス・レックスは実在した恐竜ではなく、劇中でティラノサウルスをベースにヴェロキラプトル、ギガノトサウルスなど肉食恐竜や、カエル、イカなどのDNAを掛け合わせて作られた、架空の恐竜です。
最強の恐竜という設定で、その攻撃力だけでなく、他の恐竜と意思疎通し人間を襲わせる高い知能や、ライフル銃も全く通用しない防御力、食べるためではなく愉しむために他の恐竜を殺す残虐性を持つなど、とてつもなく恐ろしい怪物です。
インドミナスとは「制御不能」という意味ですが、名前に違わず人間側はその暴走っぷりを全く制御できず、翻弄されました。
劇中終盤でT-REXとヴェロキラプトルのコンビネーションに押され、水中から急襲してきたモササウルスに不意をつかれて倒されることになります。
Berserker Rex(インドミナス・レックス)レビュー
中国のNunm Studio社から2019年1月に発売された1/35スケールフィギュアです。
大きさは高さ14cm、長さ45cm。
台座はなく、2本の後ろ足と左前足を地面につけて自立しています。
3点で支えているため安定感は抜群です。
PVC製で表面を押すと表面はわずかに凹みますが、全体的には硬いです。
尻尾の先端5cmくらいは柔らかい素材でできていて、尻尾の先を曲げた状態で箱の中に収められています。
では、各パーツを見ていきます。
頭部はティラノサウルスベースだけあってゴツくてデカイのですが、ギガノトサウルスの特徴か厚みはあまりなく、特に下顎は薄っぺらい感じです。
顎は可動し、大きく口を開きます。
劇中で翼竜のディモルフォドンに吠えかかった時には90度くらい顎が開いていましたが、このフィギュアではそこまで開きません。
インドミナス・レックスの特徴である歯並びの悪さもしっかり再現されています。
すきっ歯で、下顎の歯は少し前方に向けて生えています。
口を閉じても歯が邪魔をして完全には閉まりません。
口内もしっかり塗装されています。
少し紫がかった色になっているのが劇中そっくりでいい感じです。
カルノタウルスの容姿を反映しているのか、目の上にはツノがあります。
首を覆う皮骨板。
頑丈な皮膚を持つアベリサウルスの特徴らしいです。
割と大きめのコブも劇中どおりです。
ただ、劇中では後頭部に毛か、長いトゲのような物が生えていた気がしますが、このフィギュアにはそれがありません。
背中も首と同様にまるで鎧のようです。
腕や指がティラノサウルスと違ってとても長いです。
2m位の腕の化石が見つかっているテリジノサウルスの特徴かもしれません。
劇中では肘のあたりなど、腕には毛が生えていましたが、ここもフィギュアでは省略されています。
後ろ足です。
筋肉質で、今にも歩き出しそう。
尻尾は長く、先端は上を向いています。
この尻尾は、付け根のパーティングラインより後ろの材質が本体より柔らかく、中に針金のような物が入っているため可動性があり、上下左右に動かしてポーズをとれます。
先っぽ5cmくらいは針金が入ってないさらに柔らかいフニャフニャな素材でできています。
フィギュアの全長が箱より長いため、尻尾の先端は丸まって箱の中に入れられていました。
終わりに
Berserker Rex(インドミナス・レックス)のレビューでした。
1万円ほどしますが、インドミナス・レックスのおもちゃの中では細かいところまでよくできているフィギュアだと思います。
彩色もグレーをベースにやや黄色いところや黒っぽいところなどあり、彩色に手間がかかっている感じがします。
鱗やコブもひとつひとつ再現されていて、こちらも手が込んでいます。
ただ、欠点というか、気になる人がいるかもしれない点を挙げると、首や腕、尻尾の接合部分が少し分かりやすいです。
明るめの体色なので、接合部のラインが余計に目立ちやすい気もします。
ですが、その点を差し引いても、ボリュームがあってディテールの出来も抜群にいいフィギュアなので、買って満足度は高いと思います。
コメント