SUEは1990年に発見された世界最大のティラノサウルス標本です。
体長は12m強、全身骨格の90%が発見されたほぼ完全な化石で、発見者のスーザン・ヘンドリクソンさんの名をとって“SUE”と名付けられています。
化石は史上最大のティラノサウルスであったことや、ほぼ完全な全身骨格だったことで、他の標本よりも価値が高く、発掘者や土地所有者の間で所有権争いになりました。
連邦政府まで出てくる法廷闘争の果てに所有権は土地所有者のもとなり、所有者がオークションに出したことで米フィールド博物館が落札収蔵しました。
当時の日本円にして本体約8億円、手数料を含めると約10億円という破格の値段でした。
そんな超高額T-rexが2005年に日本にやってきた(レプリカと一部の本物)ときの記念フィギュアがこのフィギュアです。
この復元モデルフィギュアと対をなすように骨格モデルフィギュアも販売されています。
ティラノサウルス“SUE”復元モデルレビュー
フィギュアはJohn Gurche氏の描いたイラストの“SUE”と同じスタイルになっています。
John Gurche氏は恐竜や原始人の彫刻、イラストをデザインするアメリカ人のアーティストで、映画ジュラシックパーク(1993年)の恐竜デザインコンサルティングもしていました。
彼のデザインしたディロフォサウルスには襟巻があったのが印象的です。
彼の作品は他にナショナルジオグラフィックの表紙や記事の挿絵でも見ることができます。
大きさは約13センチ、ポリストーン製で骨格モデルフィギュアと同じです。
T-rexらしく頭でっかちで、太い首と脚、長い尻尾、がっちりした胴体が再現されています。
塗装もイラストと同じで、背中側が黄緑色で、背中からお腹にかけて黄色っぽくなるように彩色されています。
ややテカリがある塗装です。
顔は口が開いており、そこに鋭い歯が並んでいます。
口内をピンクに塗った後に歯の部分を一本一本白く塗っており、小さい割には手が込んでいます。
口の奥もしっかり色が塗られています。
目は、赤目に黒い瞳が描かれています。
正面から見ると、目は一応前を向いていますが、焦点は定まっていません。
胴体はお腹のシワや肋骨が表現されています。
背骨付近や太ももの筋肉もちゃんと表現されています。
上から見るとガニ股気味なのが分かります。
前足は小さいのですが、ちゃんと二本の爪があります。
爪は黒に塗られています。
足の指付近はうろこ状の角質が表現されています。
太ももには縦に黒っぽく筋が描かれています。
ふくらはぎの筋肉も盛り上がっていて、活発に動き回っていたイメージがわいてきます。
全長の半分近くある尻尾は、根本以外は割と細めです。
後ろ姿。
台座がけっこう左に寄ってますが、バランスが悪くて倒れるなんてことは全くありません。
台座の裏面には、著作権がフィールド自然史博物館にある表記と、中国製という表記、あと海洋堂の表記があります。
まとめ
海洋堂製なので小さいフィギュアにもかかわらず、細かいところまでよく作ってあると思います。
ポリストーンの重厚感もありつつ、ヤフオクやアマゾンでも1,000円くらいの出品が多く手ごろな値段なので、恐竜フィギュアが好きな人にとっては十分買う価値があると思います。
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