このティラノサウルスは、米シカゴのフィールド自然史博物館に展示されているティラノサウルスです。
発見者である古生物学者スーザン・ヘンドリクソン氏から “SUE(スー)”という名前が付けられています。
SUEの化石は、全身の90%以上の骨が発見されかつ保存状態も良かったため、1997年当時の日本円で約10億円というとんでもない値段でフィールド博物館に落札されました。
SUE最大特徴は、ティラノサウルス・レックスの標本の中でも最大ものであること。
全長は12.8m、腰高は4m、体重は8t以上にもなるといいます。
ティラノサウルス“SUE”骨格モデル(海洋堂)レビュー
2005年に日本全国4会場で開催された“恐竜博2005”で、会場限定発売だったティラノサウルス“SUE”の骨格フィギュアです。
私は4会場の1つであった北九州市立いのちたび博物館にて入手。
SUEのフィギュアは復元モデルと骨格モデルの2種類が販売されていました。
製作元は恐竜フィギュアの老舗、海洋堂です。
全長13.5cm、高さ5cmの手のひらサイズのフィギュアです。
ポリストーンでできていて、石のような固い質感で落としたら簡単に割れてしまいそうです。
ダークブラウンの骨格はつや消しされていて重厚感があります。
肋骨など細い骨の隙間を黒色のポリストーンが埋めています。
姿勢はかなり前のめりです。
右足を一歩前に出しており、展示されている化石のポージングに似ています。
頭は眼窩、前眼窩窓、後眼窩骨が開いており、中は黒いポリストーンで埋められています。
外鼻孔は形が彫られているだけです。
口には大小さまざまな歯が並んでいて、一本一本がちゃんと独立して表現されています。
ティラノサウルスらしく頭でっかちです。
実際の頭骨は1.4mもあり、wikiによると医療用CTで頭骨内部を精査しようとしたら大きすぎて入らず、ボーイング社のスペースシャトル部品点検用のCTで検査したそうです。
首は頸椎から頸肋骨が伸びており、内側はポリストーンで固められています。
胴体の肋骨も内側はポリストーンで固められています。
お腹の下にあった腹肋骨は再現されていません。
腕は肩甲骨、上腕骨、橈骨、尺骨が再現されています。
爪は丸みを帯びた感じになっていますが、ちゃんと2本の指があることが確認できます。
腰は仙椎、腸骨、恥骨、座骨が再現されています。
割と大きいパーツなので黒ポリストーンは無く、骨だけ造形されています。
足は、上は大腿骨から下は末節骨と爪まで細かく作られています。
尻尾は全長の半分くらいの長さです。
尻尾の下にあるトゲトゲ(血道弓)も一つ一つ独立して作られています。
台座は岩をイメージさせる灰色のポリストーンでできています。
裏には「KAIYODO」の印字があります。
おわりに
15㎝ほどの手のひらサイズフィギュアですが、細かいところもよくできています。
彩色もダークブラウンで光沢が無いため、安っぽく見えません。
デスクトップPC回りに飾っておくのにちょうどいい大きさと質感です。
値段は1000円~1500円?くらいだったような気がしますが、限定販売だったことやディテールの作りを考えるとそんなに高くはないかもしれません。
十分納得いく出来になっていると思います。
もう一種類別に「復元モデル」が販売されていましたが、骨格モデルのほうがカッコいいと思い、当時そっちは買いませんでした。
骨格モデルをレビューしていると、出来の良さに復元モデルも欲しくなってきたので、後々買ってしまいました。
そちらもレビューしてますので、ぜひ見てみてください。
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