★★★☆☆(3点/5点)
ネオヴェナトルは1億2500万年前の白亜紀前期、今のイギリスに住んでいた大型肉食恐竜です。
体長は7.5m、体重2トン。
1978年に発見され1996年に報告されました。
化石は約70%発見されており、ヨーロッパでは初めてのアロサウルス科の恐竜と言われましたが、今ではネオヴェナトル科という分類になっています。
日本で発見された大型肉食恐竜のフクイラプトルもネオヴェナトル科の近縁種です。
近年の研究から、吻部にスピノサウルスと同じくらい発達した神経血管網が存在しており、魚食の半水棲でない獣脚類でも、鼻先の感覚は非常に優れている恐竜もいたことが分かりました。
ネオヴェナトル・サレリィ(フェバリット)レビュー
フェバリット株式会社から発売されているソフトモデルです。
博物館限定販売で、バリオニクスと同時に発売されていたと思います。
福井県立恐竜博物館監修で、造形はお馴染み荒木一成氏です。
フィギュアの大きさは、長さ22㎝、高さ8㎝。
台座があり、台座の突起を右足裏の穴に差し込んで固定します。
フェバリットのソフトモデルは、個体によっては足が曲がっていたりすることが多く、台座があっても立たないことがあります。
でも、今回レビューするこのフィギュアは接合部がガッチリかみ合っているため、左足がやや内側に曲がっていますが、倒れることなく飾ることができています。
カラーリングがかなり派手で、緑色と黄色のまだら模様と赤い斑点の組み合わせになっています。
こんなに派手だと獲物の草食恐竜から見つかりやすい気も・・・。
アロサウルス上科の恐竜ということで、“鼻先から目の上までの突起”というアロサウルスっぽい特徴があります。
後頭部の3分の2は見つかってないそうで、骨格標本ではアロサウルスを参考にしているそうです。
スピノサウルスは鼻先を水に突っ込み、魚が起こす水中の振動を感じ取っていたと言われますが、ネオヴェナトルの鼻先も神経血管網が張り巡らされ、鋭い感覚器官になっていたようです。
獲物から骨を避けて肉だけ削いで食べるのに役立ったのかもしれません。
口の中には鋭い歯が並びます。
口内のピンク色が歯にかぶっていたりするので、あまり丁寧な塗装ではありません。
でも、ソフトモデルはいつもこんな感じ。
ネオヴェナトルはややほっそりした体形だったようですが、フィギュア上では細いのかよく分かりません。
普通な感じもします。
長い手足に筋肉や皮のたるみがしっかり造形されています。
前足の指はピンと張ったような作りをしています。
個体差でしょうが、このフィギュアは左足が内側に入りすぎているので後で元の位置に矯正です。
熱いお湯で温めると軟らかくなるので、いい位置で冷やして固定します。
背中の神経棘上にトゲがアクセントになっています。
尻尾もわりと長く作られていて、体型や全体的なバランスは同モデルのアロサウルスとそっくりです。
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