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ペンタケラトプスは今から7500万年前の北アメリカに生息していた草食恐竜です。
名前は『五本の角のある顔』という意味ですが、目の上に2本、鼻の上に1本、左右頬部に1本ずつの角があります。
正確には頬部の角は角ではなく突起ですが、大きく尖っているので角のように見えたのかもしれません。
体長は8m、体重5.5tと角竜としては最大級の部類になり、頭が大きく、後頭部のフリルが後方に大きく伸びていて、口の先から頭の先まで3mあります。
これは恐竜として最大の頭部です。
フリルは首の回りを守る、敵や同属へのディスプレイなどの役割がありました。
最初の発見は1921年で、これまで複数の完全な骨格が見つかっているため、研究が進んでいる恐竜の一つです。
頭が大きく重いためそれを支える首や肩が力強く発達し、現在のバイソンのような肩部が盛り上がった姿をしていたと考えられています。
最近では2011年に体重7tにもなる大型の個体がトリケラトプスの先祖に当たる新種ではないかといわれ、ティタノケラトプスと名付けられました。
これまでのペンタケラトプスの特徴と20以上の違いがあったとされていますが、角竜を同定するのに重要なフリルの大部分が未発見のため、ただの大きなペンタケラトプスだという説も強く残っており、論争が続いています。
ペンタケラトプス(Papo)レビュー
今回レビューするフィギュアはPapoから2019年7月末に発売されたものです。
大きさは長さ20cm、高さは15cmほどあります。
左前足は大きく振り上げていて地面から離れていますが、右前足と2本の後ろ足の3点でしっかり自立しています。
最大の特徴である後頭部のフリル。
茶色をベースに溶けたチョコレートをぶっかけたような彩色です。
小さいトゲも濃淡のある塗装が施されています。
スティラコサウルスほどではないですが、ペンタケラトプスのフリル縁も大きめのトゲがあってなかなか派手です。
頭全体で3mになるほど巨大で、頭骨を軽量化するためフリルの中央部に2つの穴が開いていました。
このフィギュアでも真ん中に2つ楕円形が形作られています。
目の上の角は前に向かって滑らかに湾曲しています。
逆に子供の頃は後方に向かって生えていますが、これは大人になるにつれて前のほうに倒れていったようです。
鼻の上の角は大きめに作られています。
化石ではもっと小さいです。
頰部のトゲはパポのアレンジがきいていて、肉食恐竜の爪のように作られています。
背中が盛り上がっています。
背骨の棘突起が長めらしいので、そのあたりを再現したんだと思います。
背骨のラインにあるトゲはアレンジです。
これは無かったかもしれませんが、あったほうが見た目的に映えるかと。
Papoは当たり前のようにリアルな質感の皮膚を再現しますが、肉付きも肩甲骨や腸骨の盛り上がりがあったりで見事な作りです。
かなり短い尻尾です。
角竜の尻尾はもともとそんなに長くはないのですが、これにはもう一つ理由があります。
それは・・・
このフィギュア、尻尾を地面につけて後ろ足で立った状態に変形?します。
すごい!!
可動箇所はないですが、2パターンのスタイルを楽しめます。
4足の時は犬のフンをふみかけて焦ったような感じに見えますが、2足の時は威圧的な雰囲気が出ています。
たまたまどっちのスタイルでも飾れるようになっているわけではないみたいです。
後足は4足歩行の時はつま先が接地し、2足の時はつま先より後ろの足裏が接地するように角度をつけて作られていますから。
お腹は下腹が出すぎていて、角度によっては後ろ足が短足気味に見えることも。
2足立ちの時に重心が低く後ろになるように、こういう体型なのかもしれません。
お尻の穴があります。
collecta社のフィギュアはお尻の穴まで作られていることが多いですが、Papoは初でしょうか?
終わりに
今回のPapoペンタケラトプスはカッコいいだけでなく、同じポージングなのに2パターンのスタイルを楽しめる優れものです。
頭が大きいので個人的には4つ足スタイルより上体を起こした方が、バランスが取れた感じがするのと、より大きく見えるので見栄えがします。
同時期に発売されたゴルゴサウルスとだいたいサイズ感が同じなので、一緒に飾ると躍動感あるスタイルも相まってとても迫力ある対決を再現できます。
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