★★★★☆(4点/5点)
ゴルゴサウルス は今から7000万年前の白亜紀に、北アメリカに生息していたティラノサウルス科の肉食恐竜です。
ティラノサウルス・レックスよりは小型で、全長は約8m、体重2.5tほどです。
がっちりした体格のティラノサウルス と違って足が長く華奢な体型をしていて、敏捷だったと考えられています。
1914年に命名されましたが、それ以前から発見されていたアルバートサウルスに似ていたため、1970年に一度アルバートサウルスに統合されています。
その後、両者の頭骨の違いが分かり1981年にゴルゴサウルスとして復活しました。
ティラノサウルス 科の恐竜では最も研究が進んでいる恐竜で、最近発見された個体は複数の骨折の跡があったり感染症にかかっていたりと満身創痍で、そのうえさらに脳腫瘍も患っていたことがわかりました。
ゴルゴサウルス(Papo)レビュー
今回レビューするゴルゴサウルスはペンタケラトプスと共にPapoから2019年7月に発売されたフィギュアです。
大きさは長さ20cm、高さ8cm、重さは60gあります。
下から睨み上げるように目線をやや上に向けながら両足を左右に開き、仁王立ちをしています。
前にレビューしたペンタケラトプスが2足立ちで威嚇ポーズをとれるので、それと対になるようなポージングです。
実際の頭部の大きさは1mほど。
顔は面長で幅もあまりなく、顎も薄いです。
アロサウルス のように目の上に突起がありますが、化石はここまで大きくはっきりした形はしていません。
また、眼窩の形からティラノサウルス科でありながら、目がやや横向きに付いていたようです。
口には20cmにもなる歯がずらりと並びます。
歯のすり減りが無かったことから柔らかい肉ばかり食べていた、つまり腐肉食だったと昔は考えられていましたが、今では足が長く敏捷に動けることからパラサウロロフスのようなハドロサウルス科の草食恐竜を襲って食べていたと考えられています。
フィギュアは45度以上口が開き、閉じると上の歯だけが見えるように作られています。
腕は小さく、2本の指が付いています。
フィギュアがもともと小さいので腕はさらに小さくなるわけですが、2本のかぎ爪はしっかり造形されています。
右手指は閉じているためお互いにくっついていますが、左手の指は少し開いており小さいながらも独立しています。
体は水平で、腰を低くした姿勢をしており、頭と尻尾でうまくバランスをとって自立しています。
背中の中央のトゲに沿うように左右の腸骨のラインにもトゲが並んでいます。
表皮の情報量が多く、肩甲骨の出っ張りや皮膚のたるみなんかも作られています。
足は割と長いのですが、フィギュアでは腰を落としたポージングのため、そこまで長めには感じません。
体はほっそりとして足が長いので、本来普通に立つとアロサウルス のような雰囲気だと思います。
このフィギュアは右足中指の爪の造形が甘く、ちょっと斜めに歪んでいるうえ、爪の表面を茶色に塗ってテカリを出しているんですが、その部分が塗りすぎて大きくなっています。
少し雑になった印象ですが、小さくて肉眼ではよく分からない気もするので許容範囲かと。
尻尾は後ろのほうに伸ばして、頭とバランスをとっています。
気持ち短めな気もします。
Papoから2019年に発売された恐竜たち。
あとステゴサウルスと疾走するティラノサウルスがすでに販売されていて、今後スピノサウルスも出るそうです。
アロサウルス がやや大きめで、同じスケールじゃなさそうです。
ゴルゴサウルスも小さすぎるのかもしれません。
もう少しボリュームがあってもいい気がします。
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