★★★☆☆(3点/5点)
マプサウルスは9000万年前の中生代白亜紀、南米大陸を支配していた史上最大級の肉食恐竜です。
比較的新しく発見された恐竜で、2006年に命名されました。
日本でも2009年に東京の国立科学博物館にてお披露目されています。
アフリカのカルカロドントサウルスや南米のギガノトサウルスとは近縁種で、大きさはそれらに匹敵する12~13m。
しかし、体格は細身であり、骨も空洞化していて、それらに比べて体重は軽いと考えられています。
歯は薄く小さな切れ味鋭いナイフのような形で、自分よりも大きな草食恐竜をその鋭い歯で傷つけ、失血させて倒したり、倒せなくても肉だけ食いちぎって食べていたようです。
そして、この恐竜の最大の特徴は集団行動をしていた可能性があること。
大型肉食恐竜は通常1体で発見されることが多く、複数体が同時に発見されたのは他に数例しかありません。
ところがマプサウルスは幼体を含め7体同じ場所から発見されました。
これは大型肉食恐竜としては非常に珍しいことです。
他の恐竜が発掘現場付近から発見されていないため、この恐竜は狩りのためでなく普段から一緒に生活していたのではないかと考えられています。
マプサウルス・デラックス(collectA)レビュー
香港のcollectA社から販売されているマプサウルス・デラックス(1/40)です。
32㎝とカルカロドントサウルスのフィギュアと同等の長さですが、重さが台座含めて81gしかなく、かなり軽く感じます(カルカロドントサウルスは313gです)。
生物的特徴として、全長はあるのに体格は薄く細身なのがよく表されています。
同じスケールのカルカロドントサウルスと比べても、ボリュームが無いのがはっきり分かります。
頭は細長く馬面で、顎も薄く脆弱な雰囲気。
そして、このフィギュアは顎が可動するようになっています。
1㎝程度、軽く開く感じです。
目は瞳が大きく、目のほとんどを占めています。
目全体が真っ黒に見えるので、表情が読みづらくどこを見てるのかもよくわかりません。
目の上にはコブがあり赤く塗装されています。
小さいですが耳の穴もあります。
喉も赤く塗装されています。
まるでグンカンドリみたいです。
胴体は鱗で覆われていますが、まばらにゴツゴツしたコブが表現されています。
背中には頭から尻尾の先までトゲが生えています。
色は全体的に黄土色っぽいですが、脇腹は赤っぽく塗られていて、背中にも赤い斑点があります。
実際の肌の色は分からないですが、この地味な色合いのほうが実際にありえそうでいいです。
腕は小さいく、 胴体からちょこんと生えている感じです。
足は台座に固定されていてはずれません。
太ももやふくらはぎの筋肉がしっかり表現されていてリアルです。
爪先もしっかり塗装されています。
ちょっと土に足が埋まったような感じがします。
お尻の穴も相変わらずしっかり再現。
さすがcollecta製です。
尻尾は細く長いです。
先っぽのほうは鞭のようです。
おわりに
マプサウルス・デラックスはギガノトサウルスやティラノサウルス同等の史上最大級の肉食恐竜ですが、発見が最近なこともあり知名度はあまり高くないと思います。
にもかかわらず、またマニアックな恐竜を出してくれるcollecta社に感謝。
同時期同地域に生息していた史上最大の恐竜アルゼンチノサウルスを同スケールで出してもらえたらぜひ並べてみたいですね。
でも、アルゼンチノがかなりでかいフィギュアになると思うので、ちょっと難しいかな。
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